物件売却するなら買い取りと仲介はどっち?違いと選び方

物件売却するなら買い取りと仲介はどっち?違いと選び方

不動産の売却方法には、大きく「仲介」と「買取」の2つがあります。どちらが正解というより、売主の目的(価格重視か、スピード重視か、周囲に知られたくないか)によって最適解が変わります。

この記事では、仲介と買取の違い・メリットデメリット・売却の流れを整理したうえで、条件別の向き不向きや費用差の考え方、会社選びのポイントまでまとめます。最後に迷わないための進め方として、査定の取り方も解説します。

目次

仲介と買取の違い

仲介と買取は「誰に売るか」「いくらで売れやすいか」「どれくらいで売れるか」が大きく異なります。まずは全体像を比較して、自分の優先順位を明確にしましょう。

仲介は、不動産会社が買主を探して売買を成立させる方法です。市場に出して反応を見ながら価格や条件を調整できる一方、買主の都合やローン審査に左右されやすく、確実性は下がります。

買取は、不動産会社や買取業者が買主となり、直接購入する方法です。売却活動が不要でスピードが出やすい反面、再販コストやリスクが差し引かれるため価格は下がりやすい傾向があります。

どちらが得かは、売却価格だけでなく、手取り金額、売れるまでの時間、売却後の責任範囲、手間やストレスまで含めて判断するのが実務的です。

売却の仕組みの違い

仲介は「不動産会社が間に入り、主に個人の買主を探す」仕組みです。広告掲載、内覧対応、購入申込、条件交渉を経て売買契約に進みます。

買主が個人の場合、多くは住宅ローンを利用するため、ローン審査が通らないと契約が白紙になる可能性があります。売主側がきちんと進めても、買主要因で遅れたり流れたりする点が特徴です。

買取は「不動産会社が直接買う」ため、広告や内覧を広く行わずに進められます。買主のローン審査に左右されにくく、合意した条件で進みやすい構造になっています。

売却価格の違い

仲介は市場で買主を探すため、基本的に相場に近い価格での成約が狙えます。人気エリアや状態が良い物件では、複数の検討者が集まり、相場以上に伸びることもあります。

買取は、業者が買い取った後にリフォームや解体を行い、再販売して利益を出す前提です。そのため、再販利益、工事費、保有中の固定費、売れ残りリスク、トラブル対応コストが価格に織り込まれ、相場より低くなりやすいです。

目安としては相場の6〜8割と言われますが、築年数、劣化状況、境界や権利関係の整理状況によって差は大きく動きます。相場からの下落幅こそが、業者が引き受けるリスクの大きさだと捉えると理解しやすいです。

売却までの期間の違い

仲介は、買主探しの期間に加えて、申込後の条件調整、売買契約、ローン審査、引渡し準備を踏みます。一般的に数か月単位になりやすく、問い合わせや内覧が少ないと長期化することもあります。

特に戸建ては買主の検討期間が長くなりやすく、売れ残ると価格の見直しや追加の整備が必要になる場合があります。売り出しの最初の反応が弱いと、その後の値下げ圧力が強まりやすい点も現場では重要です。

買取は、価格と条件に合意できれば工程が短く、最短で数週間〜1か月程度で決済まで進むことがあります。期限が決まっている住み替えや相続整理では、この時間価値が大きなメリットになります。

手数料・諸費用の違い

仲介は成約したときに仲介手数料がかかります。売買価格が大きいほど金額も増えるため、手取り比較では必ず織り込む必要があります。

買取は直接売買なので基本的に仲介手数料は不要です。ただし、測量の要否、境界確認、抵当権抹消、引越しや残置物処分などは別途費用が発生し得ます。

実務では、買取のほうが手数料がない分だけ得に見えても、条件により追加費用や減額条件がつくケースがあります。見積もりは価格だけでなく、どこまで業者負担かを文章で確認するのが安全です。

売却後の責任(契約不適合責任)とトラブルリスク

仲介で個人に売る場合、引渡し後に雨漏りや設備不良など契約内容と違う不具合が見つかると、契約不適合責任を問われる可能性があります。売主に修補や代金減額などの対応が求められ、精神的・金銭的負担になりやすい論点です。

買取は買主が不動産会社で、物件の不具合やリフォーム前提のリスクをある程度織り込んだ契約になりやすく、契約不適合責任が免責または限定されることが多い傾向があります。

ただし、告知すべき事実を隠す、虚偽説明をするなどの告知義務違反は別問題です。免責があるから何でも黙ってよいわけではないため、契約条項と告知事項の整理は必須です。

仲介で売却するメリット・デメリット

仲介は「高く売れる可能性」と引き換えに、時間や手間・不確実性が増えやすい売り方です。合う人・合わない人を整理します。

仲介は、売主が市場に向けて価格と条件を設計し、買主の反応を見ながら最適化していける方法です。うまくはまれば最も手取りを伸ばしやすい一方、売れるまでの道のりは一定の労力を伴います。

売却活動は「最初の出し方」で結果が変わりやすいのが特徴です。初動で反応が弱いと、長期化や値下げの連鎖につながりやすいため、相場を踏まえた戦略と担当者の力量が重要になります。

仲介を選ぶなら、価格だけでなく、販売戦略、情報公開の範囲、内覧対応の体制、契約条件まで含めて、現実的に回るかを確認して進めるのが失敗しにくいです。

仲介のメリット

市場で買主を探すため、相場に近い価格で成約しやすく、高値が狙える可能性があります。特に立地が良い、築浅、管理状態が良いなど需要が強い物件は競争が起きやすいです。

不動産会社が販売活動を行い、広告、内覧調整、交渉、契約・引渡し手続きまでサポートしてくれます。売主がすべてを独力で進める必要がない点は大きな利点です。

条件の交渉余地があるのも仲介の強みです。引渡し時期、設備の扱い、残置物の整理などを買主とすり合わせ、売主の事情に合わせた着地点を探れます。

仲介のデメリット

売却までの期間が読みづらく、売れ残りや値下げの可能性があります。問い合わせや内覧が少ない場合、原因分析と改善を繰り返す必要があり、精神的な負担になりやすいです。

内覧対応や清掃、生活感の調整などの手間が発生します。物件の見え方は成約率に直結するため、忙しい人ほど負担が大きく感じるポイントです。

仲介手数料がかかるほか、買主のローン審査、契約後キャンセルなどの不確実性もあります。時間に余裕がない局面では、この不確実性が最大のデメリットになります。

買取で売却するメリット・デメリット

買取は「早さ・確実性・手間の少なさ」が強みですが、売却価格は下がりやすい傾向があります。メリットと注意点をセットで理解しましょう。

買取は、売却を「取引」として早く締結し、リスクや手間を業者側に移す方法です。とくに期限がある売却では、価格の上振れよりも確定性の価値が大きくなります。

一方で買取価格は、業者が負担するコストとリスクを差し引いた金額です。価格差が妥当かどうかは、物件の状態と条件の厳しさを踏まえて判断する必要があります。

買取をうまく使うコツは、価格だけで即決せず、条件を文章で確認し、複数社の提示を並べて比較することです。買取は条件交渉の余地もあるため、比較の材料が多いほど有利になります。

買取のメリット

短期間で売却・現金化しやすい点が最大のメリットです。価格に合意すれば工程が短く、スケジュールを組みやすくなります。

売却活動や不特定多数の内覧対応が不要になりやすく、生活への影響を抑えられます。遠方に住んでいる、仕事が忙しい、相続で管理が難しいといったケースでも進めやすいです。

現状渡しでの取引になりやすく、修繕やハウスクリーニングの負担が軽いことが多いです。また仲介手数料が基本不要で、契約不適合責任が免責または限定されるケースが多い点も安心材料になります。

買取のデメリット

仲介より価格が低くなりやすく、目安として相場の6〜8割程度になることがあります。差額は大きく見えますが、裏側には工事費や瑕疵リスク、売れ残りリスクが含まれています。

物件条件によっては買取不可になったり、減額条件がつく場合があります。境界が不明確、法令制限が重い、老朽化が著しいなど、業者が再販しづらい要素が多いほど厳しくなります。

業者選びを誤ると、不利な条件や後出しの減額でトラブルになる恐れがあります。提示価格の高さだけで判断せず、契約条件と説明の透明性を重視する必要があります。

仲介と買取の流れ

売却の手順を把握すると、必要な期間や途中で起きやすい論点(価格交渉、契約条件、引渡し準備)が見えます。代表的な流れを確認しましょう。

不動産売却は、金額の合意だけで終わらず、契約、引渡し、登記、残代金決済まで一連の手続きがあります。流れを理解しておくと、どこで遅れやすいか、何を先に準備すべきかが見えてきます。

仲介は工程が多く、買主の事情に左右されやすい反面、価格の最適化を図れます。買取は工程が少なく、条件さえ合えば短期で完了しやすいのが特徴です。

どちらでも、契約書の特約、引渡し条件、残置物や設備の扱いを曖昧にすると後で揉めます。スピードを優先するほど、書面確認を省かない姿勢が重要です。

仲介の流れ

査定を取り、媒介契約を結んだうえで販売活動(広告掲載、内覧)を開始します。反応を見ながら価格や条件を調整し、購入申込が入ったら交渉して売買契約へ進みます。

売買契約後は、買主の住宅ローン手続きが進み、承認後に引渡し・決済となります。ここでローン審査が否決になると計画が崩れるため、契約条件(ローン特約など)の理解が大切です。

時間が延びやすいポイントは、内覧数が伸びない時期と、ローン審査から引渡しまでの期間です。売却期限がある場合は、いつまでに何を判断するかの分岐点を先に決めておくと迷いにくいです。

買取の流れ

査定で買取価格の提示を受け、引渡し時期、残置物、測量の要否、契約不適合責任の範囲など条件を確認します。条件に合意できれば売買契約を結び、引渡し・決済へ進みます。

流れはシンプルですが、減額条件の有無や適用タイミングは必ず確認が必要です。たとえば、再調査で価格が変わる可能性があるのか、変わるならどの条件でいくら動くのかを明確にしておくべきです。

スピードが出る分、契約条項の読み込みが安全性を左右します。不明点を質問しても曖昧な回答しか返ってこない場合は、別会社の提案も取り直して比較するのが無難です。

どっちがおすすめ?判断ポイント

結論は「何を優先するか」で決まります。価格・スピード・プライバシーの3軸で判断すると迷いにくくなります。

迷ったときは、価格、スピード、周囲に知られにくさの3軸で優先順位をつけると判断が整理できます。どれも大事にすると結論が出ないため、1位と2位を決めるのがコツです。

また、同じ仲介でも売り出し方で期間と価格は変動し、同じ買取でも条件次第で手取りは変わります。方式を決め打ちせず、まず両方の査定と条件を並べて比較する方が合理的です。

最終判断は、売却後に困らないことが基準になります。高く売れても引渡し後のトラブルで疲弊するなら本末転倒なので、リスク許容度まで含めて選びましょう。

高く売りたい場合は仲介

市場で買主を探す仲介は、相場での成約が期待でき、条件が良い物件なら上振れも狙えます。売却益を最大化したい場合の基本選択です。

売却期間に余裕があり、内覧対応や片付け、販売活動に協力できる人ほど成果が出やすいです。初動の見せ方で反応が変わるため、準備に時間を割けることも武器になります。

価格交渉に耐える設計も重要です。最初から強気すぎる価格は長期化の原因になりやすいため、相場根拠のある価格設定と、いつ値直しするかのルールを決めておくと失敗しにくいです。

早く売りたい場合は買取

住み替え期限、相続の分割協議、離婚、急な資金化など、期限があるなら買取の確実性が有利です。売れるかどうかの不確実性より、期日通りに現金化できる価値が上回ります。

仲介では買主が見つかってもローン審査や引渡し準備で時間がかかることがあります。買取は工程が短く、スケジュールが立てやすい点が強みです。

判断基準は、売却価格の最大化ではなく、総合コストの最小化です。管理費・固定資産税・空室リスク・精神的負担も含めて、早期決着のメリットを数値化して考えると納得しやすくなります。

近所に知られずに売りたい場合は買取

仲介は広告掲載や内覧で露出が増え、近所や知人に売却活動が伝わる可能性があります。事情を知られたくない場合はストレスになりやすいです。

買取は対外的な販売活動が不要なため、情報が広がりにくく秘匿性が高い傾向があります。内覧も業者の査定対応が中心で、頻度を抑えられます。

それでも訪問時の見え方が気になる場合は、社名の入らない車で来てもらう、時間帯を指定するなど配慮を依頼できます。気まずさを我慢せず、事前に希望を伝えるのが現実的です。

条件別に見る仲介・買取の向き不向き

物件の条件によって、仲介で高く・早く売れるか、買取でリスクを切り離すべきかが変わります。代表的な判断材料を確認します。

売却方法の選び方は、売主の事情だけでなく物件の特性にも左右されます。需要が強い物件は仲介が強く、リスク要因が多い物件は買取のメリットが相対的に大きくなります。

実務では、売却にかかる手間とリスクが見えにくいほど、買取が有利になりやすいです。たとえば境界、法令制限、老朽化などは、買主の不安やローン審査に影響し、仲介の難易度を上げます。

まずは自分の物件が市場でどれくらい素直に評価されるタイプかを見極め、仲介の期待値が高いか、買取で確実に終わらせるべきかを整理しましょう。

築浅・駅近は仲介が有利になりやすい

築浅・駅近は需要が強く、買主が見つかりやすいため仲介の期待値が高いです。内覧数が確保できれば、条件交渉も有利に進みやすくなります。

このタイプの物件で買取を選ぶと、買取の割引幅が相対的にもったいない結果になりがちです。市場で素直に売れる可能性が高いからこそ、まず仲介での成約を狙うのが合理的です。

ただし、同じ駅近でも管理状態が悪い、周辺環境にマイナス要因があるなど例外はあります。査定の根拠として、近隣の成約事例を提示してもらい、需要の強さを確認すると判断精度が上がります。

築古・空き家は買取も検討する

築古や空き家は、劣化、雨漏り、シロアリ、設備不良などの不確実性が増え、仲介では買主の不安が大きくなります。結果として内覧が入らない、値下げが続く、という流れになりやすいです。

空き家は管理コストも積み上がります。固定資産税、草木の手入れ、近隣対応、防犯面の不安など、保有しているだけで損失が出るため、早期にリスクを切り離す価値が高まります。

買取は現状渡しや責任軽減の条件を取りやすく、早期処分と相性が良いです。仲介で売るにしても、売れなければ買取へ切り替える買取保証も含めて選択肢を持つと安心です。

仲介手数料と買取相場の差を計算する

「仲介は高いが手数料がかかる」「買取は安いが手数料がない」だけでは比較できません。手取りベースで差を試算すると判断が明確になります。

売却方法の比較で大切なのは、売却価格ではなく最終的な手取り金額です。仲介手数料や諸費用、買取の条件による負担を引いた後にいくら残るかで判断しましょう。

また、売れるまでの期間によって税金や管理費などの保有コストも変わります。数字にしないと見落としやすい部分なので、試算してから決めるのが失敗を防ぎます。

ここでは、仲介手数料の計算の目安、買取価格が下がる理由、具体的な金額例の順に整理します。

仲介手数料の目安

仲介手数料は成功報酬で、成約したときに発生します。売買価格が400万円を超える場合、上限は売買価格×3%+6万円+消費税が目安です。

たとえば高額物件ほど手数料も大きくなり、手取り比較で影響が出ます。媒介契約の段階で、手数料以外にかかる可能性のある費用も確認しておくと安心です。

仲介では他にも、印紙代、抵当権抹消登記費用、引越し費用などが発生し得ます。手数料だけを見て判断すると、後で想定がズレやすい点に注意してください。

買取価格の目安(相場より下がる理由)

買取価格は相場より低くなりやすく、目安として6〜8割とされることがあります。これは業者が安く買いたいからというより、再販に必要な費用とリスクを価格に織り込むためです。

具体的には、リフォームや解体費、清掃や残置物処分費、再販までの固定費、広告費、人件費、売れ残りリスク、そして瑕疵対応リスクなどが差し引かれます。売主が負うはずだった不確実性を業者が引き受ける対価だと考えると納得しやすいです。

ただし下落幅は一定ではありません。築浅で工事が少なく済む、需要が強い、法的リスクが小さい物件は、買取でも相対的に高めの提示が出ることがあります。

5,000万円で比較するシミュレーション

仲介で5,000万円で成約した場合、仲介手数料の上限目安は5,000万円×3%+6万円=156万円に消費税を加えた金額です。消費税10%なら171万6,000円となり、手取りは概算で4,828万4,000円になります。

一方、買取が相場の6〜8割という目安であれば、5,000万円に対して3,000万円〜4,000万円のレンジになります。仲介の手取り概算と比べると、金額差が大きいことがわかります。

ただし仲介は時間がかかる可能性があり、値下げや売れ残りもあります。最終的には、仲介で現実的に狙える成約価格と期間、買取で確定できる条件を並べ、どちらが自分の目的に合うかで判断するのが実務的です。

不動産会社・買取会社の選び方

同じ仲介・同じ買取でも、会社と担当者次第で価格・スピード・安心感が大きく変わります。選び方の軸を押さえて、比較の質を上げましょう。

売却の成否は方式だけでなく、会社と担当者で大きく変わります。査定額が同じでも、売り方、交渉力、段取り、説明の透明性で結果が分かれます。

特に注意したいのは、数字の見栄えだけ良い提案です。高額査定で期待を上げ、後から値下げを誘導するケースもあるため、根拠と条件をセットで見なければ判断を誤ります。

比較は価格だけでなく、提案の中身を比べることが重要です。エリア理解、得意分野、契約条件の明確さ、レスポンスなど、再現性のある強みがある会社を選びましょう。

仲介会社の選び方

エリアと物件種別での売却実績が豊富な会社を優先します。同じ市区町村でも、駅ごと・学区ごとに相場の癖があるため、地場で成約を積んでいる会社は価格設定が現実的になりやすいです。

販売戦略の具体性も重要です。どの媒体に載せるか、写真や文章をどう作るか、内覧をどう増やすか、値直しの判断基準をどう置くかまで説明できる会社は信頼度が高いです。

査定根拠が明確で、媒介契約(一般、専任、専属専任)の提案理由が筋が通っているかを確認しましょう。契約形態は囲い込みなどの問題とも関係するため、メリットだけでなく注意点も説明できる担当者が望ましいです。

買取会社の選び方

買取は再販力が価格に直結します。得意領域(マンション中心か、戸建て中心か、再建築不可などの特殊物件も扱うか)と実績を確認すると、適正な提示が出やすくなります。

提示価格だけでなく条件を必ず比較します。引渡し時期、残置物の扱い、測量や境界確認の負担、契約不適合責任の免責範囲、違約条項などは、手取りと安全性に直結します。

悪質業者を避けるためにも、複数社比較は必須です。急かす、質問に答えない、書面を出し渋る場合は、条件が不利になるサインとして警戒しましょう。

担当者・査定のチェックポイント

査定額の根拠を確認します。仲介なら近隣の成約事例や販売中物件との比較、買取なら再販想定価格と差し引き費用の内訳を説明できるかがポイントです。

高額提示からの後日減額がないかを見極めます。減額の可能性があるなら、どの条件で、どの程度動くのかを事前に明文化してもらうとトラブルを避けられます。

連絡の速さ、説明の透明性、デメリットも話す姿勢を見ます。良いことしか言わない担当者より、リスクと代替案まで含めて説明する担当者のほうが、結果として納得できる売却になりやすいです。

買取を断られたときの対処法

買取は万能ではなく、条件によっては断られることがあります。理由を分解し、次に取れる現実的な選択肢へつなげましょう。

買取を断られても、必ずしも売れない物件という意味ではありません。業者ごとに得意不得意やリスク許容度が違うため、断られた理由を把握することが次の一手になります。

重要なのは、断られた原因が価格の問題なのか、法的・物理的リスクの問題なのかを分けて考えることです。原因によって、仲介へ回すべきか、条件を整備すべきか、別のスキームを使うべきかが変わります。

ここでは、買取不可になりやすい典型例と、代替手段として現実的な選択肢を整理します。

買取不可になりやすいケース

再建築不可や接道条件が弱いなど、法令上の制限が強い土地は買取が難しくなりがちです。再販時の買主がローンを組みにくく、出口戦略が描きにくいためです。

老朽化が極端で雨漏りやシロアリなど重大な不具合がある場合も、業者がリスクを取りにくくなります。補修費が読めない物件は、価格提示ができないか、大幅減額になりやすいです。

権利関係が複雑な物件もハードルが上がります。共有名義、借地、境界不明確、越境などは解決に時間と費用がかかり、買取のスピードメリットが出にくくなります。

仲介・買取保証・リースバックの検討

買取が難しい、または価格が合わない場合は、仲介で市場に出すのが基本の代替案です。需要がある層に届けば、条件が厳しい物件でも買主が見つかる可能性があります。

一定期間仲介で売れなかったら買取に切り替える買取保証も検討価値があります。高値を狙いつつ、期限が来たら現金化できるため、時間と価格のバランスを取りやすい方法です。

売却後も住み続けたい事情があるならリースバックが候補になります。家計や住環境の維持を優先できる一方、家賃設定や買戻し条件など注意点も多いため、契約条件の確認が特に重要です。

まずは査定で相場を知る

仲介・買取いずれを選ぶにしても、出発点は「相場の把握」です。査定の取り方と事前準備を押さえると、比較がスムーズになります。

売却で一番の失敗は、相場がわからないまま決めてしまうことです。相場観がないと、仲介の値付けも、買取の提示も、妥当性を判断できません。

査定は価格を知るだけでなく、売れ筋の条件、懸念点、必要な整備まで浮き彫りにする作業です。良い査定は、数字よりも根拠と改善策がセットで提示されます。

仲介と買取の両方で査定を取り、条件と手取りを並べると、選択が現実的になります。比較の負担を増やしすぎない範囲で、複数社の提案を集めましょう。

一括査定と個別査定の使い分け

一括査定は短時間で複数社の査定を集められ、相場観をつかむのに向きます。仲介と買取の両方に対応する会社が混ざるように選ぶと、比較の幅が広がります。

一方で営業連絡が増えやすいため、最初から依頼社数を絞るのが現実的です。目安として2〜3社程度に絞り、説明の質と根拠を深掘りするほうが、意思決定の精度が上がります。

個別査定は候補を絞った後の深掘りに向きます。訪問査定で物件状況を踏まえた具体的な提案を受け、仲介なら販売計画、買取なら条件のすり合わせまで進めると判断が固まります。

査定前に準備する書類と確認事項

査定前に、権利証(登記識別情報)や登記情報、固定資産税納税通知書など基本書類を揃えておくと話が早く進みます。マンションなら管理規約や長期修繕計画なども重要です。

測量図や境界の資料、間取り図、修繕履歴、設備表、告知事項の整理は、査定精度とトラブル予防に直結します。わからない点がある場合は、わからないまま伝え、確認方法を相談するのが安全です。

あわせて、希望の売却時期、住宅ローン残債の有無、引渡し条件(残置物、引越し時期)を整理しておきましょう。条件が明確だと、仲介か買取かの提案も現実的になり、比較もしやすくなります。

まとめ:仲介と買取は目的で選び、複数社で比較する

売却価格を最大化したいなら仲介、スピードと確実性を重視するなら買取が基本の考え方です。最終的には手取り・期間・リスク(責任範囲)をセットで比較し、複数社の査定と提案を見て納得できる選択をしましょう。

物件売却するなら買い取りと仲介のどちらが良いかは、目的で決まります。高く売りたいなら仲介、早く確実に終わらせたいなら買取が基本です。

ただし比較は売却価格ではなく、手取り、期間、売却後の責任範囲、手間の総量まで含めて行うのが失敗しにくい考え方です。とくに契約不適合責任や契約条件は、後から効いてくる重要項目です。

迷わないためには、仲介と買取の両方で複数社の査定を取り、根拠と条件を並べて判断することです。納得できる説明と条件の会社を選ぶほど、売却はスムーズに進みやすくなります。

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